全耳道切除術
難治性外耳炎や加えて中耳炎を発症している場合や耳にできた腫瘍性病変を摘出するために全耳道切除術が選択されることがあります。中耳炎の発症がある場合には、外側鼓室包骨切り術を併用し、鼓室包内も処理します。
ワンちゃんの場合は犬種によって大きく異なり、短頭種のケースでは、難易度が上がります。
合併症として、顔面神経麻痺やホルネル症候群などの神経徴候、骨性外耳道内や鼓室包内の上皮組織の残存が原因で、瘻管形成するなど感染症が大きく問題になります。短頭種のケースでは、短頭種気道症候群があることから、耳に近い咽頭部の腫脹が重なり、呼吸障害につながるケースもあります。特に両側同時で実施するとリスクが高いです。他にも顎関節後静脈が操作部位から近く、大量出血のリスクも考慮しなければなりません。その他にも、
手術時に顔面神経はしっかり認識し、保護していても術後の炎症が原因なのか、数週間の機能障害が生じることが多いです。その期間に目の保護などしっかり実施しておき、回復を待ちます。
中耳の状況を、あらかじめ詳細に確認するためにはCT検査が有用です。適切な術式の選択、計画を立てるには必須だと考えております。難しい手術ではありますが、手術後の効果としては、かなりワンちゃん猫ちゃんのQOLは上がります。
当院では、CT検査、全耳道切除術+外側鼓室包骨切り術にも対応しております。お困りの方はお気軽にご相談ください。


この病気の症例
実際に当院で手術した症例です。
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症例
外側耳道切除術
炎症性ポリープによって耳道閉塞が起こり、重度の外耳炎、中耳炎を起こしていた猫ちゃん。 中耳炎、外耳炎もあり、さらにポリープは水平耳道に存在し、容易には牽引引き抜きが難しい状況であったため、外側耳道切除…
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症例
全耳道切除術+外側鼓室包骨切り術
慢性外耳炎に加えて中耳炎を発症している場合、全耳道切除術に加え、外側鼓室包骨切り術(TECA+LBO)が必要となる場合があります。 この手術では、耳介は残ります。耳道を切除しますが骨伝導は残るため、わ…
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症例
鼻咽頭ポリープによる中耳炎、外耳炎
若齢の猫ちゃんで、鼻咽頭ポリープが外耳道を占拠。外耳炎と内耳炎を発症していた。 外耳炎の治療も考慮し、両側外側耳道切除術+ポリープ引抜き術にて治療。病理組織学的診断で炎症性ポリープと診断された。 鼻咽…