仙腸関節脱臼
ワンちゃんも猫ちゃんも高所落下や交通事故で仙腸関節脱臼を生じるケースがあります。
仙腸関節は後肢の負重を体幹に接続する重要な関節になります。ここが脱臼すると体重が体幹にうまく伝わらず、歩けなくなってしまいます。治療せずに経過すると跛行だけでなく骨盤狭窄も生じ、排便障害が生じてしまいます。
また脱臼が生じたイベントは、大きな衝撃と考えられますので全身の状態を確認し、腹腔内出血、尿路損傷など他の問題はないか確認してからの手術になります。CT検査にて他部位の骨折がないか、出血、尿路の問題はないか判断します。猫ちゃんの場合ですと、呼吸数、心拍、血圧などのバイタルでさえ、リスクを予想できる場合もあるので、慎重に手術のタイミングを判断します。
症例は、仙腸関節脱臼を生じた大きな猫ちゃん。2.7mmのスクリューを用いて固定しております。長さは仙骨体の幅60%を越えるように設置します。この写真では63%ほどでしょうか。最近では、そこまで長くなくても2本のやや細めのスクリューを入れたほうが安定性が同等または強いとの報告もあります。猫ちゃんで2本入れるのはなかなか至難の技ですので、太めのスクリュー1本にしております。
仙骨自体に微小な骨折があると、スクリューが効かないケースもありますのでCT検査などで仙骨の異常がないか確認することも重要です。


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