猫注射部位肉腫
猫注射部位肉腫は、以前は白血病ワクチンなどに含まれるアジュバントが発症の原因とされ、ワクチン関連性肉腫と呼称されていた時期もあったが、発症の原因がワクチンに限らないことから注射部位肉腫と変更された。
腫瘍の性格は非常に悪く、最大級に組織浸潤性が強く肉眼的には辺縁マージン5cm、底部マージンは筋膜を2枚確保しての摘出が推奨されている。底部を綺麗に筋膜2枚を均一に確保することは困難であり胸椎棘突起も一括切除する必要性もあるなど手術はかなりのマージンを確保しないと再発が懸念される。
近年では、CT画像からの浸潤評価によって組織浸潤性をより細かく評価することで手術計画がより詳細にできるようになってきている。
本症例は底部は僧帽筋、菱形筋、棘突起まで一括切除した。術後は、歩行障害が生じたものの徐々に改善が見られ術後1年以上経過しても再発は認められていない。完全切除できれば2年生存率も80%以上と長期生存が期待できる腫瘍である。


