胆嚢摘出
胆嚢粘液嚢腫、胆嚢炎、胆管肝炎の感染巣として胆嚢が存在する場合、胆嚢摘出術を行います。
狩猟して生きていた頃、食べられない時間が長いが、獲物を捉えて食べられた時は一気に食べる、といった生活をしていた頃、胆嚢という袋に胆汁という消化酵素を貯留し、食べられるときに一気にその酵素を出し、できるだけ高率よく消化吸収を行える様にしていました。
ただ、飼育する様になり、毎日ご飯を食べられる様になった生活様式では、わざわざ胆汁を貯留する必要がなくなりました。そのため、毎日ご飯が食べられる環境にいるのであれば胆嚢は摘出しても目に見える様な影響はありません。
胆嚢摘出術は、炎症が顕著でなければ、胆嚢の最外層の腹膜を分離することで出血や肝臓組織の損傷を抑えて実施できます(写真1)。胆嚢管の部位でその膜をまた切離して胆嚢管は結紮離断します。
粘液嚢腫など総胆管に閉塞物がある状況の時はカテーテルを入れていき、開通性を確認します。確認できないときは十二指腸切開をして、大十二指腸乳頭から総胆管へアプローチします。フラッシュは特に逆行性にはしない様にしております、膵炎の発症に関わっているとされます。個人的には順行性にもなるべくしない様にしています。カテーテルが十二指腸へ入るのであれば、その必要性はあまりないと思われます。しかし、明らかに総胆管に閉塞し得るデブリスや胆石があるならばケースバイケースで実施しますが、この辺りはやるやらないの明確な線引きがありません。状況次第で判断します。
今後は、あまり癒着など強くない場合は腹腔鏡での胆嚢摘出がメインになってくると思います。炎症が強い場合や癒着が強い場合は、やはり開腹下での治療が必要です。
また、胆嚢摘出を実施するケースでは、ほとんどの場合、同時に肝生検を実施します。肝臓組織の変化を診て今後の治療に繋げていきます。


