乳糜胸
乳糜胸は、胸腔内に乳糜胸水が貯留することで線維性胸膜炎を引き起こしたり、胸水自体で呼吸が障害される病気です。
乳糜胸水が胸腔内に漏れる理由は様々であるものの、原因がわからず特発性とされるケースもそれなりに多く存在します。
特発性の場合は、外科手術が必要となります。CT検査にて乳糜胸水貯留の原因を探り、また造影した胸管を評価し、手術計画を立てます。
胸管結紮(enbloc)、心膜切除、乳糜槽切開といった手技が組み合わさります。
これまでこうした手技を行う際に、大変大きな侵襲を受けることとなりますが、近年では胸、腹腔鏡システムが発達し、乳糜胸の手術においても治療可能になってまいりました。しかし、技術や設備の問題でなかなか一般病院では実施できていないのが現状です。
様々な手技を組み合わせることで9割近く手術により治癒すると報告があります。この数字だけ知っていると安易に考えてしまうかもしれませんが、とても細かく難易度の高い手術であると思います。侵襲も大きく、それでも治らない子が一定数いるということがこの病気の怖いところです。


