骨折治療 インプラント
掲載日:2024.03.07
何度か載せておりますが、今回、骨折の整復の際に用いられるインプラントについてお話しさせていただきます。
当院で骨折の整復は主に内固定を実施しております。内固定で用いられる器具は主にスクリューとプレートが用いられます。スクリューには、Cortical Screw(CS)と Locking Head Screw (LHS)を使用します。そもそもCSとLHSは機能が異なります。この2つのスクリューヘッドを見比べると若干形が異なります。CSはプレートを軸方向の圧を骨にかけることができます。LHSはネジ山がスクリューヘッドにまで彫られており、これに対応したプレートを使用することで、プレートとスクリューを一体化することができます。
プレートにはLCP(Locking Compression Plates)とDCP (Dynamic Compression Plates)等があり、主に我々はLCPを選択します。LCPの特徴は、CP(Compression Plates)とLP(Locking Plates)の両方の機能を有している為、CPを骨の方向に押し付ける力とLPのプレートとスクリューが一体化することでの角度安定性による固定を利用できる事にあります。CPでのデメリットであった骨膜上の血流低下や屈曲応力への抵抗性の脆弱性、骨形状に合わせた正確なカントゥアーリング(プレートを骨の形状に合わせて3次元に曲げる事)を必要とする事などが、LCPを用いることで軽減できるようになります。このような、メリットを享受するには、適切にこれらの器具を選択し、適切に使用することが肝心です。
当院では、骨折などの整形疾患に対して様々器具を用意し対応しておりますのでお気軽にご相談いただければと思います。
愛知動物外科病院