潜在精巣
掲載日:2024.06.26
雄のワンちゃんの精巣が陰嚢に降りてきていない、もしくは片方だけ降りてきているような状態の時は潜在精巣であると考えられます。
通常3ヶ月までには精巣は陰嚢へ降りてきますし、6ヶ月過ぎて降りていない場合は潜在精巣と言えるでしょう。
精巣が、皮下や腹腔内に留まってしまうと適切な温度管理ができなくなるため異常が生じます。摘出しないまま時間が過ぎると腫瘍化してしまうリスクがあります。実際、腹腔内の精巣腫瘍が元で、汎血球減少を引き起こす例などよく出会います。
潜在精巣であるのであれば、摘出し、繁殖に用いないことが推奨されます。
リスク:手術自体は、腫瘍化し汎血球減少症が起きていると麻酔や術後管理が困難となります。また巨大化していると出血などの術中の問題も生じる可能性があります。合併症としては感染、出血、術前の状況では輸血が必要となるケースもありますし、腫瘍摘出しても汎血球減少症が継続し続ける場合もあります。
早期の治療でそうした自体は防げると思われます。
費用:術前状態による。ただ単に皮下にまで降りてきているものであれば、¥30,000~(手術代のみ)となります。入院日数は日帰りから状態によっては数日入院もあり得ます。麻酔代、入院管理費が別途必要になります。後日抜糸が必要になります。
術前の検査も必要となりますので、一度診察させていただければと思います。
ご不明な点ございましたら、病院へご連絡いただければと思います。
愛知動物外科病院