橈尺骨骨折

掲載日:2024.02.17

当院で一番多い骨折部位は、小型犬の橈骨骨幹遠位1/3領域の骨折になります。ほとんどの症例で尺骨も骨折しております。

ベットやソファーからの飛び降りや、フローリングで滑って骨折をしてしまうケースが多いです。

当院では、ロッキングシステムを用いた骨折整復も実施しております。強固な固定が得られ、手術後数日で患肢の着地が可能となります。内固定ですので安静にする必要はありますが、飼い主さんが行う管理も楽にすみます。

固定力が強くなりすぎる場合、ストレスシールディングによって骨が細く、弱くなってしまうケースがあるので、適度にインプラントを抜去し、骨の強度を高めていくことが必要になります。

こうしたデメリットもあることから、コンプレッションをメインにしたスクリューを適度に使用することもあります。むしろ骨形態から、なかなかプレートが合わないケースや骨片が滑る、奥にずれ込むケースで骨片を引き上げたり圧着させるメリットあるため組み合わせた方法がよく取られます。

常に骨折治療の原理原則を元に、最新の知見も合わせ、実施していきます。

 

愛知動物外科病院